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通常賃金・退職金・最低賃金:韓国の2026年実務基準

給与担当者向けに、2024年の通常賃金判決、退職金の計算、2026年・2027年の最低賃金、5人未満事業場の基準、非課税手当をまとめました。

PAPATONY人事・労務2026年10月23日更新約5分で読めます

ひと目でわかるポイント

2026年の最低賃金
時間給10,320ウォン、月2,156,880ウォン(209時間)
2027年の最低賃金
時間給10,700ウォン、月2,236,300ウォン
2024年12月19日以降の通常賃金
所定労働の対価として定期的・一律に支払う賃金
退職金
1年ごとに平均賃金30日分以上、14日以内に支払い
延長労働の上限
週12時間(合計週52時間)
常時5人未満の事業場
割増手当・年休は適用外、退職金は適用

このガイドは、外資系企業を含め、韓国で人を雇用する事業主と給与・人事担当者向けです。賃金計算の4つの基礎、通常賃金、平均賃金と退職金、最低賃金、非課税手当を扱います。数値は2026年基準で、すでに確定した2027年の最低賃金も記載しました。

2024年12月判決後の通常賃金

通常賃金(통상임금)は、延長・夜間・休日労働の割増手当と解雇予告手当の計算基準です。勤労基準法施行令(근로기준법 시행령)第6条は、所定労働に対して定期的・一律に支払うとあらかじめ定めた賃金と定義しています。

大法院(대법원)は2024年12月19日の全員合議体判決(2020다247190)で、従来の「固定性」(고정성)の要件をなくしました。

  • 特定の時点に在職している人にだけ支払う賃金も、通常賃金になり得ます。
  • 一定の勤務日数を満たした場合に支払う賃金は、その条件が所定労働日数以内なら通常賃金です。所定労働日数を超える条件なら通常賃金ではありません。
  • 評価に基づく純粋な成果給は通常賃金ではありませんが、最低限保障された金額は通常賃金です。
  • 延長労働手当と、所定労働と関係なく一時的・変動的に支払う金品は、引き続き除外されます。

通常賃金は強行的な概念なので、労働契約や就業規則で範囲を狭めることはできません。新しい基準は2024年12月19日以降の通常賃金の算定から適用されます。2024年12月18日までの延長労働などの割増手当は従来の基準によります。ただし当該事件と、判決時点で裁判所に係属中だった事件は例外です。

平均賃金と退職金

平均賃金(평균임금)は、退職など算定事由が生じた日の前3か月間に支払われた賃金総額を、その期間の総日数で割った金額です。臨時に支払われた賃金や通貨以外で支払われた賃金は含めません。試用開始から3か月以内の期間、使用者の責任による休業期間、出産前後休暇、業務上の負傷・疾病による療養休業、育児休職、使用者の承認を得た業務外の疾病休業などの期間とその賃金も除きます。平均賃金が通常賃金より低ければ、通常賃金を平均賃金とします。

退職金(퇴직금)は規模に関係なく、労働者を使用するすべての事業場に適用されます。継続勤続1年以上で、4週平均の週所定労働時間が15時間以上の労働者には、継続勤続1年ごとに30日分以上の平均賃金を支払います。退職日から14日以内に支払い、当事者が合意すれば期日を延ばせます。2026年9月18日から、退職金を支払わない場合は5年以下の懲役または5,000万ウォン以下の罰金に処せられることがあります。確定拠出型(DC)退職年金制度では、使用者が年間賃金総額の1/12以上を拠出します。

延長・夜間・休日労働の手当

常時5人以上の事業場では次のとおりです。

  • 延長労働は週40時間に加えて週12時間まで、合計で週52時間までです。上限は月単位ではなく週単位です。
  • 延長労働と夜間労働(午後10時~午前6時)には、通常賃金の50%以上を加算します。
  • 休日労働は8時間以内50%、8時間超の部分100%を加算します。
  • 加算は重なります。夜間の延長労働には通常時給の200%以上を支払います。
  • 年次有給休暇の手当は、就業規則などで定めた通常賃金または平均賃金で支払います。

2026年と2027年の最低賃金

最低賃金2026年2027年
時間給10,320ウォン10,700ウォン
月換算(209時間)2,156,880ウォン2,236,300ウォン
試用期間の減額(90%)9,288ウォン9,630ウォン
延長労働1時間(150%)15,480ウォン16,050ウォン

209時間は週40時間に有給の週休時間を加えた月の時間数です。90%の減額は、1年以上の労働契約を結んだ試用労働者に、試用開始から3か月以内に限って適用できます。雇用労働部(고용노동부)が告示した単純労務の職種には適用できません。最低賃金未満で支払うと、3年以下の懲役または2,000万ウォン以下の罰金に処せられ、両方を科されることもあります。

2026年、従業員は課税給与の約9.72%を4大保険料として負担します(国民年金4.75%、健康3.595%、長期療養0.4724%、雇用0.9%)。これに所得税が加わり、月の最低賃金なら保険料は約209,590ウォンです。事業主は国民年金・健康・長期療養を同じ率で負担し、さらに雇用保険1.15%~1.75%、業種別の労災保険料(平均1.47%)を負担します。退職金として給与の約1/12も積み上がる計算です。雇用保険1.15%、労災1.47%とすると、月2,156,880ウォンの従業員の月額コストは約2,583,310ウォンです。2027年最低賃金10,700ウォン、2026年12月31日までに労働者へ周知も参照してください。

常時5人未満の事業場

勤労基準法(근로기준법)は常時5人以上の事業場に全面的に適用されます。常時労働者数は、法の適用事由が生じた日の前1か月間に使用した労働者の延べ人数を、同じ期間の稼働日数で割って数えます。正社員・有期・短時間の労働者をすべて含め、派遣労働者と事業主本人は含めません。平均が5人未満でも、5人未満の日が稼働日数の2分の1未満なら適用事業場となり、その逆も同様です。年次休暇(勤続1年未満の人の月1日の休暇を除く)は、事由発生日前の1年間、月単位で継続して5人以上を使用したかで判断します。

5人未満の事業場には、正当な理由のない解雇の制限、労働時間の上限、延長・夜間・休日労働の割増、年次有給休暇、職場内いじめの規定が適用されません。書面の労働契約の交付、賃金明細書と賃金台帳、解雇予告、有給の週休日、出産前後休暇、育児休職、退職金、4大保険は適用されます。

事業を複数の法人に分けても、必ず避けられるわけではありません。大法院は2024年10月25日の判決(2023두57876)で、法人格が異なれば原則として別の事業場だが、一つの経済的・社会的活動単位として運営されていれば一つの事業場とみなせるとしました。業務の種類と場所が同じか、採用や労務管理を同じ経営陣が行っているか、人員・資産・財務が密接に結びついているかを見ます。

非課税手当

項目非課税の上限(2026年)
食事の提供を受けない従業員の食事手当月200,000ウォン
自分の車を業務に使い、会社の支給基準で受け取る自家運転補助金月200,000ウォン
生産職・一部サービス職(月定額給与2,600,000ウォン以下、前年の総給与37,000,000ウォン以下)の延長・夜間・休日労働手当年2,400,000ウォン
役員でない従業員と一部の役員への社宅提供の利益非課税
中小企業の従業員への住宅資金の低利・無利子貸付の利益(支配株主とその親族などを除く)非課税
職場保育施設の運営・委託保育の費用負担による利益非課税
社会通念上妥当な範囲の慶弔金非課税

通常の交通費や通勤手当は課税される給与です。名節(祝日)の贈り物は非課税項目にありません。非課税の金品は4大保険料の基準からも除かれます。

チェックリスト

  • 2024年判決の基準で、どの賞与・手当が通常賃金かを見直し、割増手当の単価を計算し直します。
  • 2026年は時間給10,320ウォン、2027年1月1日からは10,700ウォン以上を支払います。
  • 延長労働は週12時間以内で運用します。
  • 退職金は平均賃金(下限は通常賃金)で計算し、14日以内に支払います。
  • 常時労働者数を毎月数え、一体で運営する関連法人は一つの事業場とみなします。
  • 非課税手当は上限と要件の範囲内で支給します。

よく目にする韓国語の用語

用語ローマ字表記意味
통상임금tongsang imgeum通常賃金。延長労働の割増手当や解雇予告手当の基準です。
평균임금pyeonggyun imgeum平均賃金。直前3か月の賃金総額を総日数で割った額で、退職金の基準です。
퇴직금toejikgeum退職金。継続勤続1年ごとに平均賃金30日分以上です。
최저임금choejeo imgeum最低賃金。毎年、雇用労働部の告示で決まります。
소정근로시간sojeong geullo sigan所定労働時間。法定労働時間の範囲で労使が定めた時間です。
주휴수당juhyu sudang週休手当。週15時間以上働き、所定労働日を皆勤した人の有給週休日の手当です。
상시근로자 수sangsi geulloja su常時労働者数。どの労働法の規定が適用されるかを決める人数です。
비과세bigwase非課税。税金がかからない所得です。
연장근로yeonjang geullo延長労働。週40時間または1日8時間を超える労働です。

根拠

  • 勤労基準法 第2条・第11条・第17条・第48条・第53条・第55条・第56条・第60条(근로기준법): https://www.law.go.kr/법령/근로기준법
  • 勤労基準法施行令 第2条・第6条・第7条・第7条の2・第30条・別表1(근로기준법 시행령): https://www.law.go.kr/법령/근로기준법시행령
  • 大法院 2024年12月19日 全員合議体判決 2020다247190(대법원 2024. 12. 19. 선고 2020다247190 전원합의체 판결): https://www.law.go.kr/판례/(2020다247190)
  • 大法院 2024年10月25日判決 2023두57876(대법원 2024. 10. 25. 선고 2023두57876 판결): https://www.law.go.kr/판례/(2023두57876)
  • 勤労者退職給付保障法 第3条・第4条・第8条・第9条・第20条(근로자퇴직급여 보장법): https://www.law.go.kr/법령/근로자퇴직급여보장법
  • 最低賃金法 第5条・第6条・第28条(최저임금법): https://www.law.go.kr/법령/최저임금법
  • 雇用労働部告示 第2025-47号・第2026-60号(고용노동부 고시 제2025-47호, 제2026-60호): https://www.minimumwage.go.kr/customer/notice/view.do?bultnId=4774
  • 男女雇用平等と仕事・家庭両立支援に関する法律施行令 第2条(남녀고용평등과 일ㆍ가정 양립 지원에 관한 법률 시행령 제2조): https://www.law.go.kr/법령/남녀고용평등과일ㆍ가정양립지원에관한법률시행령
  • 所得税法 第12条(소득세법 제12조): https://www.law.go.kr/법령/소득세법
  • 所得税法施行令 第12条・第17条・第17条の4・第38条(소득세법 시행령): https://www.law.go.kr/법령/소득세법시행령
  • 所得税法施行規則 第10条(소득세법 시행규칙 제10조): https://www.law.go.kr/법령/소득세법시행규칙
  • 2026年の4大保険料率:国民年金法 第88条、国民健康保険法施行令 第44条、老人長期療養保険法施行令 第4条(국민연금법 제88조 등): https://www.law.go.kr/법령/노인장기요양보험법시행령

このガイドは2026年10月23日時点の一般的なルールを説明したものです。法律・税務の助言ではありません。法令や書式は変わることがあるため、手続きの前に公式サイトを確認するか専門家に相談してください。