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韓国の2026年最低賃金は時給10,320ウォン、2027年から10,700ウォン

韓国の事業主・給与担当者・労働者向けに、2026年の最低賃金10,320ウォン、月換算額、試用期間90%の要件、求職給付の下限額をまとめました。

PAPATONY人事・労務2026年10月23日更新約5分で読めます

ひと目でわかるポイント

2026年の最低賃金
時給10,320ウォン(月209時間で2,156,880ウォン)
2027年の最低賃金
2027年1月1日から時給10,700ウォン
試用期間の減額(2026年)
時給9,288ウォン、開始から3か月、1年以上の契約のみ
求職給付(2026年)
下限1日66,048ウォン(8時間)、上限68,100ウォン
最低賃金未満の支払い
3年以下の懲役または2,000万ウォン以下の罰金
申し立て先
地方雇用労働官署または労働ポータル

このガイドは、韓国の事業主、給与担当者、外国人を含む労働者に向けたものです。2026年の最低賃金は時給10,320ウォンで、すべての労働時間にこの金額以上を支払わなければなりません。2027年1月1日からは10,700ウォンに上がります。

2026年の最低賃金と決定の経緯

最低賃金委員会(최저임금위원회)は、2025年7月10日の第12回全員会議で2026年の最低賃金を議決しました。雇用労働部長官は2025年8月5日、雇用労働部告示第2025-47号(고용노동부 고시 제2025-47호)でこれを告示しました。適用期間は2026年1月1日から12月31日までです(最低賃金法(최저임금법)第10条第2項)。

  • 引き上げ幅:2025年の最低賃金10,030ウォンより290ウォン(2.9%)上がりました。
  • 決定方式:2008年以来17年ぶりに、労働者委員・使用者委員・公益委員の合意で決まりました。ただし、全国民主労働組合総連盟(민주노총)所属の労働者委員4人は合意の前に退場しました。
  • 位置づけ:政権発足1年目の引き上げ率としては、金大中政権(2.7%)以降で最も低い水準です。
  • 影響を受ける労働者:経済活動人口調査付加調査(경제활동인구조사 부가조사)基準で約2,904,000人、雇用形態別労働実態調査(고용형태별 근로실태조사)基準で782,000人と推計されました。

2027年の最低賃金10,700ウォン(380ウォン、3.7%の引き上げ)は、2026年7月14日の第14回全員会議で採決により決まりました。2026年8月5日に告示第2026-60号で告示されています。

時給・日給・月給・年収の換算額

区分2026年2027年
時給10,320ウォン10,700ウォン
日給(8時間)82,560ウォン85,600ウォン
月換算額(209時間)2,156,880ウォン2,236,300ウォン
年換算額(月換算額×12)25,882,560ウォン26,835,600ウォン
試用期間の時給(90%)9,288ウォン9,630ウォン
試用期間の月換算額(209時間)1,941,192ウォン2,012,670ウォン

209時間は、施行令(시행령)第5条第1項第3号の算式から出ます。週の所定労働40時間に有給週休(유급주휴)8時間を足した48時間に、1年の平均週数を掛けて12で割ります。209時間のうち約35時間が有給週休の時間です。短時間労働者は、同じ算式に自分の所定労働時間を入れます。

2025年と比べると、月換算額は60,610ウォン、年換算額は727,320ウォン増えました。表の金額はすべて税引き前です。実際の手取りは、所得税と社会保険料を差し引いた後の金額です。

最低賃金に算入される賃金

最低賃金法第6条第4項は、毎月1回以上定期的に支払う賃金を最低賃金に算入します。2024年からは、毎月支払う賞与と、食費・交通費・宿泊費などの現金の福利厚生費が全額算入されます(法律第15666号附則第2条)。次の賃金は算入しません。

  • 延長労働・休日労働に対する賃金と、延長・夜間・休日労働の割増賃金
  • 年次有給休暇の未使用手当、週休日以外の有給休日に対する賃金(施行規則(시행규칙)第2条第1項)
  • 2か月に1回以下の頻度で支払う賞与(例:年2回の名節賞与)。毎月支払わないためです。
  • 現金ではなく現物で提供する食事・宿舎などの福利厚生

したがって、基本給が低くても、基本給と算入される毎月の支給項目の合計が最低賃金以上であれば違反ではありません。

試用期間に90%が認められる条件

事業主は、次の3つの条件をすべて満たす場合に限り、試用期間中の労働者に最低賃金の90%(2026年は時給9,288ウォン)を支払うことができます(最低賃金法第5条第2項、施行令第3条)。

  1. 1年以上の期間を定めた労働契約であること。1年未満の有期契約なら、試用期間中も100%を支払います。
  2. 減額は試用を始めた日から3か月までに限られます。試用期間が6か月なら、4か月目から6か月目までは全額を支払います。
  3. 単純労務の業務ではないこと。雇用労働部告示第2018-23号は、韓国標準職業分類(한국표준직업분류)の大分類9(単純労務従事者、단순노무 종사자)に当たる人を単純労務職種の労働者と定めています。この人たちは試用期間中も100%を受け取ります。

求職給付の下限額と上限額

失業給付の中心である求職給付(구직급여)は、離職前の平均賃金の60%です(雇用保険法(고용보험법)第45条・第46条)。下限額は最低賃金で決まります。最低賃金の時給の80%に、離職前の1日の所定労働時間を掛けた金額です。

  • 2026年の下限額:10,320ウォン×80%×8時間=1日66,048ウォン(1日8時間の場合)
  • 2026年の上限額:2026年1月1日以降に離職した人は、算定の基礎となる賃金日額の上限が110,000ウォンから113,500ウォンに上がり(雇用保険法施行令第68条)、1日の上限額は68,100ウォンです。それより前に離職した人には、従来の上限額66,000ウォンが適用されます。

2025年に書かれた一部の記事は、上限額が66,000ウォンに据え置かれ、下限額を下回ると説明していました。実際には上限額が引き上げられました。2027年に離職する人は、現行の算式では下限額が1日68,480ウォン(1日8時間の場合)となり、上限額68,100ウォンを上回ります。雇用労働部は2026年9月1日、上限額を下限額に連動させ、求職給付を週6日基準で支給する「雇用保険制度改編方案」を発表しました。法令の改正が必要なため、2027年1月より前に最終的な基準を確認してください。

最低賃金より少ない場合

  • 労働契約のうち最低賃金に満たない賃金の部分は無効です。その部分は最低賃金額を支払うと定めたものとみなされます(最低賃金法第6条第3項)。
  • 最低賃金より少なく支払ったり、最低賃金を理由に従来の賃金を下げたりすると、3年以下の懲役または2,000万ウォン以下の罰金に処されることがあり、両方が科されることもあります(第28条第1項)。
  • 最低賃金法は、労働者を使用するすべての事業に適用されます。同居の親族だけを使用する事業と家事使用人は除かれます(第3条)。勤労基準法(근로기준법)第6条は国籍を理由とする労働条件の差別を禁じているため、外国人労働者にも同じ基準が適用されます。
  • 労働者は、地方雇用労働官署(지방고용노동관서)に陳情(진정)を申し立てるか、雇用労働部の労働ポータル(노동포털、labor.moel.go.kr)からオンラインで申し立てることができます。勤労監督官(근로감독관)は事業場に立ち入り、帳簿や書類の提出を求め、関係者に質問できます(第26条)。雇用労働部の顧客相談センターの番号は1350です。

チェックリスト

  • 従業員ごとの時給換算額が、2026年は10,320ウォン、2027年1月1日からは10,700ウォン以上か確認します。
  • 毎月支払う項目だけを算入し、延長労働手当と現物の福利厚生は除いて計算します。
  • 試用期間の90%は、3つの条件をすべて満たす場合にだけ適用します。
  • 2027年の最低賃金は、2026年12月31日までに労働者に知らせます。2027年の最低賃金10,700ウォン、12月31日までに労働者への周知が必要を参照してください。
  • 1月より前に労働契約書と人件費の予算を見直します。

よく目にする韓国語の用語

用語ローマ字表記意味
최저임금choejeo imgeum最低賃金。2026年は時給10,320ウォン、2027年は10,700ウォンです。
월 환산액wol hwansanaek時給の最低賃金を月209時間で換算した月換算額です。
유급주휴yugeup juhyu有給週休。209時間の算式で週8時間を加えます。
수습suseup試用期間。3つの条件を満たす場合だけ90%を適用できます。
단순노무 종사자dansun nomu jongsaja単純労務従事者。韓国標準職業分類の大分類9で、試用期間の減額はできません。
구직급여gujik geubyeo求職給付。雇用保険から支給される失業給付の中心です。
하한액hahanaek下限額。最低賃金の80%に1日の所定労働時間を掛けた金額です。
상한액sanghanaek上限額。2026年1月1日以降の離職者は1日68,100ウォンです。
진정jinjeong陳情。賃金未払いなどの違反について労働官署に措置を求める申し立てです。
근로감독관geullo gamdokgwan勤労監督官。雇用労働部で労働法違反を調査する公務員です。

根拠

  • 最低賃金法第3条・第5条第2項・第6条第2項〜第4項・第10条第2項・第11条・第26条・第28条第1項(최저임금법 제3조·제5조 제2항·제6조 제2항~제4항·제10조 제2항·제11조·제26조·제28조 제1항) https://www.law.go.kr/법령/최저임금법
  • 法律第15666号附則第2条(법률 제15666호 부칙 제2조)
  • 最低賃金法施行令第3条・第5条第1項・第11条(최저임금법 시행령 제3조·제5조 제1항·제11조) https://www.law.go.kr/법령/최저임금법시행령
  • 最低賃金法施行規則第2条(최저임금법 시행규칙 제2조) https://www.law.go.kr/법령/최저임금법시행규칙
  • 雇用労働部告示第2025-47号、2026年適用最低賃金(고용노동부 고시 제2025-47호) https://www.minimumwage.go.kr/customer/notice/view.do?bultnId=4657
  • 雇用労働部告示第2026-60号、2027年適用最低賃金(고용노동부 고시 제2026-60호) https://www.minimumwage.go.kr/customer/notice/view.do?bultnId=4774
  • 雇用労働部告示第2018-23号、単純労務職種の指定(최저임금법 제5조에 따른 단순노무직종 근로자 지정 고시) https://www.law.go.kr/행정규칙/최저임금법제5조에따른단순노무직종근로자지정고시
  • 雇用保険法第45条・第46条(고용보험법 제45조·제46조) https://www.law.go.kr/법령/고용보험법
  • 雇用保険法施行令第68条、大統領令第35934号附則(고용보험법 시행령 제68조, 대통령령 제35934호 부칙) https://www.law.go.kr/법령/고용보험법시행령
  • 勤労基準法第6条(근로기준법 제6조) https://www.law.go.kr/법령/근로기준법
  • 雇用労働部「雇用保険制度改編方案」2026年9月1日(고용노동부 「고용보험 제도개편 방안」) https://eiec.kdi.re.kr/policy/materialView.do?num=286174
  • 労働ポータル(노동포털) https://labor.moel.go.kr/
  • 韓国経済新聞、2025年7月11日(한국경제) https://www.hankyung.com/amp/2025071114181
  • ニューシス、2026年7月15日(뉴시스) https://www.newsis.com/view/NISX20260715_0003709468

このガイドは2026年10月23日時点の一般的なルールを説明したものです。法律・税務の助言ではありません。法令や書式は変わることがあるため、手続きの前に公式サイトを確認するか専門家に相談してください。