個人情報の破棄方法は法律で決まっており、確認書は5項目で足ります
不要になった個人情報は、韓国の法律が定める方法で遅滞なく破棄します。破棄日・対象・理由・方法・実施者の5項目の確認書で、破棄したことを証明します。
ひと目でわかるポイント
- 破棄の時期
- 不要になったとき遅滞なく
- 例外
- 他の法令で保存が必要なもの(分離して保存・管理)
- 電子ファイル
- 復元できない方法で永久削除
- 書面・記録媒体
- 裁断または焼却
- 確認書の5項目
- 破棄日・対象ファイル・理由・方法・実施者
- 根拠
- 個人情報保護法第21条、施行令第16条第1項
このガイドは、個人情報を保有する韓国の会社と、その人事・IT・コンプライアンス担当者を対象としています。個人情報が不要になったら、法律が定める方法で遅滞なく破棄しなければなりません。法定の確認書様式はありませんが、破棄を証明する記録が必要で、その記録は5項目あれば足ります。
破棄確認書を作る理由
最も多い問題は、破棄はしているのに記録がないことです。個人情報保護法(개인정보 보호법)第21条は破棄義務だけを定め、確認書の様式は求めていません。しかし、個人情報の処理を委託している顧客企業による点検(위탁사 점검)や監督機関の調査では、破棄した事実を証明しなければなりません。証明手段がなければ、破棄していないのと同じに扱われます。確認書を作るのは法定様式だからではなく、証明のためです。
いつ破棄するか
第21条第1項は、保有期間(보유기간)の経過、個人情報の処理目的の達成、仮名情報(가명정보)の処理期間の経過など、その個人情報が不要になったときは遅滞なく破棄するよう定めています。ただし書きは、他の法令により保存しなければならない場合を例外としています。
例外に当たって保存する場合でも、そのまま置いておいてはいけません。第21条第3項は、その個人情報または個人情報ファイル(개인정보파일)を他の個人情報と分離して保存・管理するよう求めています。勤労基準法(근로기준법)上の保存義務がある書類、税法(세법)上の証憑、電子商取引法(전자상거래법)上の取引記録がこれに当たります。これらを稼働中のデータベースに混ぜておくと、分離保管(분리보관)義務の違反になります。
法律が定める破棄方法
第21条第2項は、復旧・再生できないよう措置することを求めています。施行令第16条第1項が方法を区分しています。
| 形態 | 破棄方法 |
|---|---|
| 電子ファイル | 復元できない方法で永久削除(영구 삭제) |
| 電子ファイルであって、技術的な特性により永久削除が著しく困難な場合 | 法第58条の2に該当する情報に処理し、復元できないよう措置 |
| 記録物・印刷物・書面その他の記録媒体 | 裁断(파쇄)または焼却(소각) |
ごみ箱に移す、ファイル名を変える、フォルダを隠すことは永久削除ではありません。バックアップが残っていれば、原本を消しても復元できるため、破棄とはいえません。クラウドストレージのバージョン管理機能とごみ箱の保管期間もあわせて確認すべき理由がここにあります。
同じ条の第2項は、安全な破棄に関する細部事項を個人情報保護委員会(개인정보 보호위원회)が定めて告示(고시)するよう委任しています。技術的な方法の具体的な基準は、その告示で確認するのが正確です。
確認書の5項目
- 破棄日
- ファイル名、または対象となる個人情報ファイルの識別情報
- 破棄の理由(保有期間の経過、目的の達成、同意の撤回など)
- 破棄方法(永久削除、裁断、焼却のどれか)
- 実施者(実際に破棄を行った人)
5項目を超えると、かえって記入されなくなります。月末にその月の破棄分を1枚にまとめ、年単位で束ねて保管する運用が現実的です。
まず保有期間を決める
破棄が始まらない会社に共通するのは、保有期間が決まっていないことです。第21条第1項の要件は、保有期間の経過、処理目的の達成、仮名情報の処理期間の経過です。前の二つは、誰かが判断しなければ発動しません。その判断がなければ、破棄義務は観念上のものにとどまり、データは溜まり続けます。
出発点は、個人情報ファイル単位で一覧を作り、ファイルごとに保有期間と破棄のトリガーを書いておくことです。会員退会後何日、契約終了後何か月、採用不合格の通知後何日のように条件を具体的に書けば、月末の破棄作業が機械的に回ります。
保存の例外もファイル単位で付けておきます。どの法令の何条により何年保存するかを書いておけば、分離保存の対象が自動的に決まり、その期間が終わる時点が次の破棄トリガーになります。この表があれば、委託会社の点検で求められる資料の相当部分がそのまま揃います。点検への対応は個人情報の受託者点検への回答にまとめています。
チェックリスト:点検で見つかる抜け漏れ
- 保有期間が決まっていない個人情報ファイルがない。
- 誰かが目的達成の時点を判断し、破棄が実際に始まっている。
- 稼働中のDBだけでなく、バックアップ・ログ・スナップショットも消している。
- 開発・ステージング環境にコピーした本番データを消している。
- 担当者PCのダウンロードフォルダにある抽出データを消している。
- メッセンジャーや課題管理ツールに貼り付けた一覧を消している。
- メールの添付でやり取りした名簿がメールボックスに残っていない。
- 印刷物を一般ごみとして捨てていない。
- 裁断したら記録を残している。
- 法令上の保存対象を、原本と一緒に置かず分離保存している。
- 分離保存したデータのアクセス権限をそのままにしていない。
- 受託者に渡したデータが破棄されたか確認している。
- 委託契約の終了時に、返還または破棄の条項を履行している。
- 破棄確認書に実施者の署名がある。
- 確認書が担当者の個人フォルダだけに置かれていない。
最後の三つが、点検で実際に指摘される点です。社内の破棄だけを確認して受託者(수탁자)側の破棄を確認しなければ、自社の記録がどれほど整っていても、データは外部に残ります。
受託者側は契約で管理します。委託契約に、個人情報の返還または破棄の時期と方法、破棄確認資料の提出義務を入れておけば、契約終了時に求める根拠ができます。条項がなければ協力を求めることはできても、強制する手段はありません。流出が起きたときの手続きは個人情報流出の通知と申告をご覧ください。
よく目にする韓国語の用語
| 用語 | ローマ字表記 | 意味 |
|---|---|---|
| 개인정보 보호법 | gaein jeongbo bohobeop | 個人情報保護法。個人情報の処理と保護を定めた韓国の基本法です。 |
| 파기 | pagi | 破棄。個人情報を復旧・再生できないようになくすことです。 |
| 보유기간 | boyu gigan | 保有期間。会社が個人情報を保有する期間で、過ぎたら破棄します。 |
| 가명정보 | gamyeong jeongbo | 仮名情報。処理期間が過ぎたら破棄しなければなりません。 |
| 개인정보파일 | gaein jeongbo pail | 個人情報ファイル。個人情報をまとめた集合で、保有期間と破棄記録を管理する単位です。 |
| 분리보관 | bulli bogwan | 分離保管。他の法令で保存する個人情報を、他の個人情報と分けて保存・管理することです。 |
| 영구 삭제 | yeonggu sakje | 永久削除。復元できない方法で消すことで、電子ファイルの法定の破棄方法です。 |
| 파쇄 | paswae | 裁断。焼却(소각)とともに、書面などの記録媒体の法定の破棄方法です。 |
| 수탁자 | sutakja | 受託者。会社が個人情報の処理を委託した外部の事業者です。 |
根拠
- 個人情報保護法第21条第1項・第2項・第3項(개인정보 보호법 제21조 제1항·제2항·제3항)
- 個人情報保護法第58条の2(개인정보 보호법 제58조의2)
- 個人情報保護法施行令第16条第1項・第2項(개인정보 보호법 시행령 제16조 제1항·제2항)
このガイドは2026年10月19日時点の一般的なルールを説明したものです。法律・税務の助言ではありません。法令や書式は変わることがあるため、手続きの前に公式サイトを確認するか専門家に相談してください。

